映画

を最近見てないなぁ、と思い週末に「ジョゼと虎と魚たち」を拝見。
田辺聖子さんの原作は少し前に読んでいてすごくよかったんだけど、映画はどうかなー、と思いつつ見たらなかなか良いじゃないの!
特に池脇千鶴さんの演技は素晴らしい。
これ、よくよくプロットを考えたらすごくドラマチックでシビアな内容だと思うんだけど、誰にでも起こりうる日常、て感じでよかった。
やっぱり原作の方がよかったけど。。
エンディングが少し違っていて、(ネタばれなので見てない人はごめんえ)妻夫木さん演じる恒夫が前の彼女に戻り、池脇さん演じる足に障害を持ったジョゼとはさよならになっちゃうんだけど、ひどいなー、と思いつつ、こういう事は世の中では日々起こってるんだろうな、と。
障害を持っている、というのは特殊なコンディションだけど、他にもっと好きな人が出来たからいま付き合っている人とはサヨナラする、てのは若い人のみならず日常的な男女の模様。
こういうプロットの映画って、ことさら障害を美化してしまいがちなんだけど、ジョゼを普通の女の子、恒夫をどこにでもいるだらしない男の子としてクールに描いているところはキライじゃない。
でもわざわざ前の彼女引っ張り出して、そっちにいくっていう設定にしなくても良かったんやうかなぁ、とは思うな。
あんまり粋じゃない。
その点、田辺聖子さんの原作はすごくクールで、すごく優しくて、すごく日常で素晴らしい。粋。
僕は映画も本も両方好きだけど、(この作品に限らず。全般的にね)どっちかっていうと本の方がキャストのイメージとかに左右されずに登場人物の心の動きとか、流れてる空気とか、背景を頭の中で描きながら物語を追えるから好きかな?
良くも悪くも、池脇さん演じる、ひねくれた、愛らしい、冷静に自分と他者との関係を見つめるジョゼに救われた感じ。
映画や小説の中の関西弁てのは、いいねー。
さぁ、今週末は何見よう。