こんな夜は

corobutika2005-01-13

あー、今日は少し切ない気分なのです。
お酒でも飲んでペネロペと語らうと忘れちまうくらいのちっぽけな事なんだけどね!
ただ、こういう切ないというかしょっぱい気分もそんなに嫌いではないのですね。こういう気分に時に聴くと、普段以上に心癒される音楽もあるから。
そうそう、今日も好きな曲を書こうといているんですが。。。
最近ちょっと多いか?(笑。

僕はバラード、ってそんなに好きじゃない。っていうか好きじゃなかった。20歳くらいまで。
その頃は若くって、とりあえず激しいもの、新しいものに目がいってた。
バラードなんて、女々しくって聴いてられるかい!
なーんてね。
そんな頃の僕にガツン!と雷落としてくれたのが、森山威男さんというドラマー(元 山下洋輔トリオ)のリーダーアルバム

「虹の彼方に」

この作品の前に森山さんは重い病気で長い間お休みされていて、一時はもう一度スティックを握るどころか、命まで危ぶまれた。
そしていろんな人の支えとご自身のパワーで見事復帰された最初のアルバム。
僕は初期の山下トリオが大好きでね。だって、あれ。パワーの塊でしょ?格闘技みたい。
えー、森山さんが復帰!しかもバラード集!
って感じで出会い、しかも生涯かけて(になると思う)お慕い申し上げているアルトサックスの林栄一さんが参加してたもんだから、聴いてみました。
印象は

えっ!これがバラードかい?!こんな力強くて切なくて、感動する演奏があるのかい?!

メロディがいいんです。もう美メロ。
でもそれを林栄一さんやピアノの板橋さんがガッスガスに、力強く、ささくれだって、しかもこの上なく美しく演奏するの。
そして、森山さんのドラムが。。。

バラードでこんな叩き方って、あるんですかーーーー!!!!

って感じ。
でもね、奇を衒ってもいないし、場違いでもない、いとも自然に、
そうそうホンマそういう風に叩くドラムのバラード聴きたかってんや、僕。みたいな感じなの。

雷落ちました。

このアルバムに出会えたおかげで、それからバラード聴く時の感じが180度変わっちゃった。
今まで女々しいと思ってたバラードも、偏見なしに聴くと、優しい中にも力強い部分があって、とろけるようなメロディの中にも、牙むいてる瞬間てあるなって。
激しい曲を聴くときにも、逆の意味で新鮮な聴き方ができるようになりました。
言葉にできない感謝。

アルバムの中でも一番のお気に入りは、バンドのピアニスト板橋文夫さんの書いた

「Good Bye」

この人たちって僕のお父ちゃんくらいの年齢(それ以上の人も)
最近お父ちゃんに感じる事と同じなんだけど、いつまでもカッコいい大人の見本を見せ続けて欲しい。
僕が変にカッコつけたり、偏見持ったりした時はガツン!と雷落として欲しい。
でも、普通で言えば随分年上やからいつかお別れしないと行けないのは世の常なので、生きてる内に少しでも多くの事を学ばせてもらって、自分がこの位の歳になる時には、今の自分くらいの歳の奴に同じように思われるような大人になりたいなぁ。

げっ!無理?!。。。